教材・事例紹介

平成30年度「津波防災の日」イベントで津波防災教育ツール体験会|川崎市

 

内閣府主催『平成30年度津波防災の日スペシャルイベント~最新科学×津波×地域防災~』 会場で、津波防災教育ツールの体験会が併せて行われ、本協会は津波防災教育で役立つ防災ゲームや防災教育実践支援ツールの体験・紹介を行いました。会場にはおよそ350名を超える方が参加され、体験会会場も大勢の方で賑わいました。本協会が紹介したツールは以下のとおりです。

 

◆ 目黒巻(東京大学生産技術研究所目黒研究室)
  教材ダウンロード:目黒巻とは|目黒研究室
  教材ダウンロード:災害状況を想像する力を身につけよう|EDUPEDIA

地震など災害発生後からの対応を時系列で記入していくワークシートです。地域特性や個人の特性によって異なる災害対応行動を、想像しながら記入していくことでイザという時の安全行動や判断を事前にシミュレーションするきっかけとなります。事前のハザードマップ確認や、事後の話し合いなどでより学習効果が高まります。ワークの実施経験から、記入内容は知識や経験、学習内容などが反映されることが多いため、特に津波防災教育や防災訓練の実施前後でご活用いただくと効果的であることをご紹介しました。

また、宮﨑事務局長が目黒教授、東京都のご協力を得て作成した簡易版の防災教育教材「災害状況を想像する力を身につけよう」のワークシートも紹介しました。こちらの教材は目黒巻を1枚のシートにまとめたもので、学校教育や短時間のワークで活用しやすくしたものです。

 

◆ このつぎなにがおきるかな?(国土交通省)
  教材ダウンロード:防災カードゲーム「このつぎなにがおきるかな?」|国交省

津波・水害のそれぞれ7つのシナリオについての安全行動を学ぶことができる防災カードゲームです。津波、水害で重要な「事態が起きる順序」を学んでもらうことで文字通り「この次に何が起きるか」を想像し、速やかに安全な行動をとるための知識を身につけることができます。短時間で手軽に扱うことができ、無料でダウンロードすることができるため学校や地域で活用しやすいカードゲームです。実施の際は学んだことを整理しておくためのワークシートなども配布し、事後に学習成果を確認するとより効果的であることをご紹介しました。

 

◆ FLAGO(ふらご:一般社団法人防災ガール)
  教材紹介・問い合わせ:一般社団法人防災ガール

津波からの避難行動を楽しみながら学ぶことができる、クラウドファウンディング発の防災カードゲームです。指定された「アクシデントカード」を場に並べておき、プレイヤーは手元にある5枚のアイテムカードを用いて、アクシデントカードをクリアしながら安全な場所への避難を目指します。実施の際は、自分のアイテムと、周囲の状況(アクシデントカード)をよく考えながら、判断していくことがポイントになることを伝え、避難の際に起きるトラブルにも落ち着いて対処できるよう、普段から身の回りのものや地域に目を向けてもらうようにすると効果的であることを紹介しました。詳細・購入につきましては、上記防災ガール様のサイトよりご覧ください(お問い合わせの際は「防災教育普及協会の紹介」であることをお伝えください)

 

◆ 防災教材活用ガイドチャート/実践サポートシート/企画ワークシート(本協会)

防災教育実践を支援するための各種ツールです。詳細は下記の記事をご覧ください。

青年会議所例会で「共助」をテーマに防災ゲーム|関市

 

岐阜県関市の一般社団法人関青年会議所で、10月公開例会が「みんなで繋がろう~今こそ共助のとき~」をテーマに開催されました。平成30年7月豪雨によって市内でも大きな被害が発生し、市民の関心も高まる中での開催もあり、定員40名を大きく上回る約70名が参加しました。

防災ゲームでは「避難行動訓練 EVAG豪雨災害編」を用いて、具体的な避難支援方法などを検討しました。参加者からは

・「共助」と言われてもピンと来なかったが、ゲームで具体的にイメージすることができた。
・ 地域で助け合っていくことの大切さを改めて感じた。
・ 様々な立場や環境が異なる方々がいることに気がついた。
・ 平時から積極的に近隣とコミュケーションをとることが共助の基本だと分かった。

といったコメントがありました。

また、青年会議所による災害支援活動の報告や共助の意義についての紹介なども行われ、参加した地域住民の方々は熱心に聞き入り「ぜひ青年会議所の方々と一緒に、地域でも防災ゲームを実施したい」という方もおられました。

 

[参考リンク]

10月公開例会のお知らせ|関青年会議所

避難行動訓練「EVAG」|国土防災技術株式会社

大型総合文化施設で指定管理者と委託業者向け防災訓練を指導|川口市

 

14階建てのタワーと2,000席の大規模ホールがある埼玉県川口市の総合文化センター「リリア」で、指定管理者と委託業者向けの防災訓練が行われました。駅直結の大型公共施設となるため、災害時には帰宅困難者等が滞留する可能性があり「避難者受け入れに関する訓練を行いたい」というご要望を受け、避難者スペースの確保や応急的なトイレ対策等についての実技訓練を行いました。参加者からは


・実際にやってみて、経験してみて分かることがいろいろあった。良い経験になった。
・女性のプライバシー確保はこれまでの災害でも課題になっている。女性スタッフにもどんどん意見を出して欲しい。

といったコメントがありました。

 

文化会館で指定管理者向け防災教育訓練、初動対応を検証|厚木市

 

神奈川県厚木市の厚木市文化会館で職員を対象とした全体研修会で「指定管理者のための防災教育訓練」をテーマに講義・演習・ロールプレイングを行いました。本協会は平成28年から都立後援指定管理者構成員として指定管理者の防災力向上に取り組んでおり、講義では実際に指定管理に携わる立場から平時の備えや初動対応のポイント(下記に一例を記載)などを紹介しました。また「災害情報の収集・伝達」訓練として無線機を用いた施設の安全点検、来館者役と職員役に分かれての初動対応ロールプレイングを通じて、指定管理者の初動対応について検証しました。ロールプレイでは施設が作成したマニュアルに基づく「アクションカード」を用いて、抜け漏れなく対応ができるかどうかの確認も行いました。

 

【指定管理者の防災対策・災害対応に関するポイント(一部)】

  • 「行政(都道府県・市区町村、地方公共団体)の代行者」という意識と自覚を、職員ひとりひとりが持つ。あくまで指定管理者であり「やるべきこと(=事業計画書等で示した組織体制や初動対応等)」と「やってはいけないこと(=報告・連絡・相談などの理由なき遅滞等)」を整理し、やるべきことができる人員体制やマニュアルのあり方を考える。

  • 災害対応の最前線は市区町村、都道府県から指定管理を任されている場合は連携先・対応先に注意が必要。マニュアル等の検証は可能であれば市区町村の関連部署(防災、福祉など)とも共有する。

  • 災害対応では「事実」をきちんと把握すること、伝えることが何よりも重要になる。個人的な「意見」を伝えると、意図せず「行政の見解」に受け止められてしまう。誰が、いつ、何を、どうしたのかを時系列などでなるべく細かく残しておく。正確な記録・報告が適切な対応や信頼につながる。

  • 防災訓練等は「訓練のための訓練」ではなく、課題の発見や解決に結びつく内容で行う。できる限り、指定管理者としてどこまで対応すべきかを訓練等を通じて関係各所と調整・確認をしておく。 など

 

詳細については「お問い合わせフォーム」よりご相談ください。参考資料等をご提供します。

 

  

社員・役員研修で防災トレンド紹介と災害対応ワークショップ|千代田区

千代田区内の一般社団法人様を対象に社員・役員研修を実施しました。冒頭に昨今の災害の現状や、第3回国連防災世界会議で示された仙台防災枠組の内容、防災4.0未来構想プロジェクト、ビッグデータの活用など防災トレンドについての話題提供を行いました。

その後、実際に同社の災害対応について防災教育教材「目黒巻」をチームに分かれて行いました。ワークショップ中から備蓄品の品目、数量を確認するなど積極的な意見交換や作業が行われました。

企業研修で安全管理担当者向けに災害シミュレーションと搬送訓練

東京都日野市で行われた企業研修で、安全管理担当・営業者向けの講座を弊会が担当しました。災害の歴史と教訓、家庭の防災対策、BCP等についての解説について講義を行ったのち、防災教育教材『災害状況を想像する力を身につけよう』を用いたグループワークを行いました。実際に工場・現場で安全管理を担当される方々ということで、熱中症や事故等で、傷病者が発生した場合の応急搬送実技訓練も併せて行いました。参加者からは「実際に人を運んだのは初めてだが、こんなに重いとは思わなかった」、「1人でも方法を知っていれば何とか運べることが分かった」といった感想がありました。

日本コープ共済で職員研修、応急手当を実技指導

日本コープ共済生活協同組合連合会主催の職員研修で、心肺蘇生法及びAED操法や三角巾・搬送法など応急手当の実技指導を行いました。東京消防庁「応急手当普及員」として10年以上の指導経験※を持つ宮﨑事務局長と、協力団体である『災害救援ボランティア推進委員会』のスタッフが指導を担当しました。参加者からは「実際に体験してみると難しいと感じたが、経験したことが実際に行動するきっかけになると思う」といった感想がありました。

弊会では児童生徒から社会人の方まで、応急手当や避難生活体験など実技を含め、幅広い視点での防災教育普及啓発に取り組んでいます。講師派遣依頼だけでなく「こんなことを学びたい、体験したいけどどうしたらいいのか分からない」といったご質問やご相談も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

  

※災害救援ボランティア推進委員会等が行う災害救援ボランティア講座内「上級救命技能講習(指導:東京防災救急協会)」