協会のご案内

会長あいさつ会長あいさつ

一般社団法人防災教育普及協会
会長  平田ひらた なおし

東京大学 名誉教授

平成29年度防災功労者内閣総理大臣表彰 受賞

私たちは、四季の変化に富み、温暖で風光明媚、多くの食材に恵まれた素晴らしい土地に暮らしています。同時に、地震、火山噴火、台風、豪雨、豪雪などに起因する様々な自然災害に直面しています。明治時代から120年間に1000人以上が犠牲・行方不明になった震災は、国内だけで12回、平均して、10年に一度発生しています。近年では、記録的な猛暑の長期化、局地的大雨と線状降水帯による豪雨の多発などの気象災害の影響が甚大になっています。2024年に入ってからは、能登半島でマグニチュード(M)7.6の大地震が発生し、300人以上の方が犠牲になりました。2024年8月には南海トラフ地震の想定震源域内でM7.1の地震が発生し、初めて、「南海トラフ地震臨時情報」が出され、改めて日ごろからの地震への備えの重要性が認識されました。
我が国で、大自然の恵みと災いがもたらされることは、日本列島の成り立ちに由来して、避けられないことです。しかし、災害によって大きな被害がもたらされるのは、自然の力が大きいだけではなく、社会に内在する様々な弱点 が、自然の脅威の前に顕在化するからです。どんな科学技術力でも、巨大地震の発生や大型台風の進路を制御することはできません。しかし、社会が災害に適切に備えることで、犠牲を少なくすることは可能です。
それでも、災害は一人ひとりにとっては稀なことです。自分のこととして災害を考えるためには、自分の住む街の自然と社会の成り立ちを学び、隣の街や少し昔の社会を振り返る、つまり災害の記憶を伝承する、体系的な防災教育を行う必要があります。1995年阪神・淡路大震災からまもなく30年、2004年の新潟県中越地震災害から20年が経ちます。これらの災害からの教訓を風化させることなく、防災教育を続けることが重要です。広く地球全体を見渡せば、日本と同じような地学的な環境にあって、自然災害に立ち向かう必要のある国や地域が沢山あります。私たちの防災教育を普及する 活動が、防災に少しでも貢献できるように、国内外の多くの人々と協力して努力して行きたいと思います。

2024年9月

連載コラム NHKそなえる防災  https://www.nhk.or.jp/sonae/author/hirata.html
著書 「首都直下地震」岩波新書  https://www.iwanami.co.jp/book/b226377.html

協会のご案内協会のご案内

会社名 一般社団法人 防災教育普及協会
設 立 2014年3月27日
所在地 東京都千代田区九段北1-15-2-3F
事業概要
  • 防災教育の国内外への普及
  • 防災教育教材・プログラムの開発、検証
  • 防災教育に関する調査研究
  • 防災教育指導者の育成支援
  • 関連事業・調査研究への協力

事業内容事業内容

防災教育の国内外への普及啓発

私たちは「防災教育チャレンジプラン」等により集積された、実践的かつ国内外で活用可能な防災教育教材・プログラムを国内外に対して積極的に普及啓発します。

私たちには、釜石市立釜石東中学校をはじめ、全国の多数の学校、NPOや地域団体等の防災教育を支援してきた実績と経験があります。

防災教育教材・プログラムの開発と検証

私たちは、過去の震災の教訓と最新の調査による科学的根拠に基づく防災教育教材・プログラムの開発を行います。
開発した教材・プログラムは積極的に授業場面等において使用し、その成果を検証します。

私たちは、全国の防災教育実践団体が実施してきた防災教育の教材、プログラムを検証し、より効果的な防災教育教材、プログラムを開発します。

防災教育に関する調査研究

私たちは、防災教育教材・プログラムの開発、実践、検証、及び科学的根拠に基づく効果的な防災教育のあり方等について、有識者と連携した調査研究を行います。

私たちは、防災教育を専門的知見から分析し、広く国民の生命と財産を守る防災教育のあり方を提案します。

防災教育指導者の育成支援

私たちは、防災教育の指導者となる教員・学校関係者、学生、地域住民等を対象とした研修会や指導者用教材・プログラムの開発に取り組みます。

国営・都立東京臨海広域防災公園(そなエリア東京)等、各地の公園や防災体験学習施設等を研修会場とし、より多くの方が防災教育に参画できる環境を整備します。

私たちは、防災教育を指導する方々の育成とその活動を支援します。

関連事業・調査研究への協力

私たちは、「ぼうさい甲子園(主催:兵庫県他)」「ぼうさい探検隊マップコンクール(主催:日本損害保険協会)」等、関連事業とも積極的に連携し、広く防災教育の普及啓発に寄与します。

国内の様々な防災教育支援事業、プロジェクトなどと幅広く連携することで、より効果的な防災教育の普及啓発を行うことができます。


役員一覧役員一覧

会長 平田 直 東京大学 名誉教授
副会長 今村 文彦 東北大学災害科学国際研究所 津波工学研究分野 教授
戸田 芳雄 学校安全教育研究所 代表
林 春男 京都大学 名誉教授
渡邉 正樹 東京学芸大学 名誉教授
常務理事 澤野 次郎 公益財団法人日本法制学会 理事長
理事 鍵屋 一 跡見学園女子大学観光コミュニティ学部 教授
木村 玲欧 兵庫県立大学環境人間学部 教授
國﨑 信江 株式会社危機管理教育研究所 代表
酒井 慎一 東京大学大学院情報学環・学際情報学府 教授
中川 和之 時事通信社 解説委員
廣井 悠 東京大学先端科学技術研究センター 教授
福和 伸夫 名古屋大学 名誉教授
藤岡 達也 滋賀大学大学院教育学研究科 高度教職実践専攻 教授
牧 紀男 京都大学防災研究所 教授
目黒 公郎 東京大学大学院情報学環 学環長・教授
山崎 登 国士舘大学 名誉教授
関谷 直也 東京大学大学院情報学環・学際情報学府 教授
監事 川口 明浩 公認会計士

(2024年6月19日現在)



会員数会員数

127名

(2024年6月現在)



賛助会員一覧賛助会員一覧

(五十音順)



公開情報公開情報

設立趣旨設立趣旨

東日本大震災の発生は私たちに防災教育の重要性を改めて認識させるものとなりました。
さらに政府による最新の調査研究において、21世紀半ばまでに高い確率で国の命運を左右するような南海トラフでの巨大地震、首都直下地震(南関東直下地震)の発生が指摘されています。
また最近の気候変動のなかで極端気象現象が頻発し、100年に1度、観測史上最高と言われる短時間の記録的大雨等が発生し、かつてない強力な台風の日本上陸も懸念されています。

日本は地震多発地帯、台風の通り道に立地することから、災害への備えと対応、災害からの迅速な回復を視野に入れた防災教育の普及は急務と言わざるをえません。
私たちは、阪神・淡路大震災を一つの契機として防災教育に取りくみ、普及のために様々な事業を行ってきました。
具体的事業としては全国的規模では防災教育チャレンジプラン、ぼうさい探検隊マップコンクール、ぼうさい甲子園等、その他多数の事業です。

こうした状況下において私たちは防災教育が今まで築きあげてきた貴重な成果を改めて整理し、専門家による検討と検証を行ない、防災教育の優れたプログラムにまとめ、それらを社会に普及してゆくことが、今求められていると強く実感するに至りました。
そこで、防災教育の普及のために標記の会の設立をよびかけるものです。
東日本大震災の3回目の祈念日にあたり、多くの人々の参加を期待します。

2014年3月11日

設立 呼びかけ人設立 呼びかけ人

代表 平田直 東京大学地震研究所教授 石井 布紀子 NPO法人さくらネット代表理事
池谷 浩 政策研究大学院大学特任教授 市川 啓一 株式会社レスキューナウ危機管理研究所代表取締役
井上 浩一 防災ネットワークプラン代表 今村 文彦 東北大学災害科学国際研究所 津波工学研究分野 教授
臼田裕一郎 防災科学技術研究所
社会防災システム研究領域 主任研究員
鍵屋 一 NPO法人東京いのちのポータルサイト理事
河田 恵昭 関西大学社会安全学部教授
人と防災未来センター長
木村 玲欧 兵庫県立大学環境人間学部准教授
國﨑 信江 株式会社危機管理教育研究所代表 栗田 暢之 NPO法人レスキューストックヤード代表理事
五島 政一 国立教育政策研究所教育課程研究センター
基礎研究部総括研究官
佐藤 和之 弘前大学人文学部教授
佐藤 公治 南三陸町立志津川中学校教諭 澤野 次郎 (公財)日本法制学会理事長
重川希志依 富士常葉大学社会環境学部教授 篠田 貴司 東京都新島村立式根島中学校教諭
諏訪 清二 兵庫県立舞子高等学校環境防災科科長 田村 圭子 新潟大学危機管理室教授
戸田 芳雄 学校安全教育研究所代表
東京女子体育大学教授
中川 和之 時事通信社解説委員
林 輝幸 西武造園株式会社取締役社長 林 春男 京都大学 名誉教授
福和 伸夫 名古屋大学 名誉教授 塙 昌樹 株式会社損害保険ジャパン
日本興亜損害保険株式会社 取締役常務執行役員
藤岡 達也 滋賀大学大学院教育学研究科 高度教職実践専攻 教授 舩木 伸江 神戸学院大学人文学部人文学科准教授
松尾 知純 防災ゲート・パートナーズ代表 南島 正重 東京都立両国高等学校・附属中学校 主幹教諭
目黒 公郎 東京大学生産技術研究所教授 目﨑 祐史 株式会社パスコ代表取締役社長
山崎 登 NHK解説委員 米田 徹 NPO法人日本ジオパークネットワーク理事長
糸魚川市長
渡辺 正樹 東京学芸大学 名誉教授

五十音順 敬称略
2014年4月現在