トピックス

【教材】実践経験に基づく防災教育教材・防災ゲーム等の一覧

2016年6月公開
2023年7月更新

防災教育に関する教材やゲームにはいろいろな種類のものが開発されています。個人やNPO法人、民間企業、消防局や都道府県まで開発者も様々です。市販されている教材もあれば、無料でダウンロードできるものもあります。

本記事では学校・地域での防災教育や研修・講座・イベント等で活用されている防災教育教材・防災ゲーム等の一覧をご紹介します。

2023年7月時点での開発者・販売サイトにリンクしていますが、ホームページの変更等によりリンクが切れる場合や、販売・公開が中止となる場合があります。ご不明な点は下記フォームよりお知らせください。

お問い合わせフォーム


注意事項と対象別分類について

防災教育教材やゲームは、学習テーマや目的、実施環境に合わせて使用することが重要です。

教材やゲームの内容は繰り返し実践してみなければ分からない点も多いため、本記事で紹介する防災ゲーム・教材、資料はすべて筆者(防災教育普及協会教育事業部長・宮﨑賢哉)が児童生徒や一般の方を対象に、学校・地域・イベント等で実践した経験に基づいて整理しています。

すべての防災ゲームを網羅しているわけではないことをご了承ください(筆者が実践経験のない防災ゲームや教材、資料などは紹介していません)。

各教材の対象者・実施環境別のオススメゲーム等は以下の記事をご覧ください。


地震・津波災害、火災等への備え、災害時の対応全般

Yahoo!きっず「ちょボットの防災道場」|ヤフー株式会社

減災教室|企画:一般社団法人 Do It Yourself

まちのBOSAIマスター|NPO法人高齢者住まいる研究会

防災すごろくゲーム「GURAGURA TOWN」|NPO法人プラス・アーツ

防災カードゲーム「なまずの学校」|NPO法人プラス・アーツ

防災カードゲーム「シャッフル」|NPO法人プラス・アーツ

幼児向け防災教育用カードゲーム「ぼうさいダック」|(一社)日本損害保険協会

減災アクションカードゲーム|東北大学

津波防災カードゲーム「FLAGO(ふらご)」|一般社団法人防災ガール
※法人解散のため、現在購入できません。詳細ご希望の方は弊会までお問い合わせください。

防災ボードゲーム「RESQ」|明石高専防災団

防災ボードゲーム「RESQ+」|明石高専防災団
※オリジナルの「RESQ」をつくることができます。

森の消防隊|防災ゲーム工房 ※未就学児から楽しめます

乳幼児・児童向け防災体験プログラムリスト[PDF]|宮﨑賢哉(防災教育普及協会)

逃げ地図ワークショップ|逃げ地図ウェブ

 
風水害への備え、避難行動

小中学生向けマイ・タイムライン~逃げキッド~|国土交通省関東地方整備局下館河川事務所

東京マイ・タイムライン|東京都

防災カードゲーム「このつぎなにがおきるかな?」|国土交通省

防災教育教材「避難行動訓練EVAG(豪雨災害編)」|国土防災技術株式会社

ワークショップ教材「経験したことのない大雨、その時どうする?」|気象庁

防災啓発ビデオほか指導教材「急な大雨・雷・竜巻から身を守ろう!」|気象庁

 
避難所運営、避難誘導、帰宅困難者対応

避難所運営ゲーム「HUG」|静岡県

避難誘導に協力しよう|宮﨑賢哉(防災教育普及協会)

帰宅困難者支援施設運営ゲーム「KUG」|東京大学大学院工学系研究科廣井研究室  


防災グッズ、非常持ち出し袋の確認

うさぎ一家の防災グッズえらび|宮﨑賢哉(防災教育普及協会)

カードで学ぶ非常持ち出し袋|神戸学院大学防災・社会貢献ユニット 

防災学習ツール|東京臨海広域防災公園

BOUSAIカードX(クロス)~栄養✕防災~|神戸学院大学


災害時の情報収集・伝達・コミュニケーション

情報防災訓練|LINEみらい財団

災害対応シミュレーションゲーム「ダイレクトロード」|神戸市消防局

災害対応カードゲーム教材「クロスロード」|チームクロスロード

災害情報&コミュニケーション演習「DICE」|宮﨑賢哉(防災教育普及協会)


災害状況を想像する・イメージトレーニング

災害状況イメージトレーニングツール「目黒巻」|東京大学生産技術研究所目黒研究室

災害状況を想像する力を身につけよう|宮﨑賢哉(防災教育普及協会)


地域の防災全般、災害トイレ、福祉と防災、ペット防災、災害医療等

災害想定ゲーム「KIZUKI」|NPO法人高齢者住まいる研究会
※福祉施設の災害対応を学ぶ対戦型のシミュレーションゲーム

人形劇「カンカン塔の見はり番」|TOA株式会社
※電子ブック、人形劇などで学ぶ音の防災

被災者生活再建カード(ゲーム)|弁護士 永野海

小学生向け防災教育プログラム「ぼうさい探険隊」|(一社)日本損害保険協会

災害医療学習教材「災害医療クエスト」|産業技術総合研究所

災害時のトイレアクションを考えよう|NPO法人日本トイレ研究所(リンク先は弊会)

発達障害児向けiPad教材「スキナのセレク島」|パステルハートプロジェクト

障害者の災害対策チェックキット|国立障害者リハビリテーションセンター研究所

ぱるけの紙芝居|アフタースクールぱるけ
 ※障がい児保護者・支援者に向けた「受援力・支援力」を知るための紙芝居  

ペット防災カードゲーム「いっしょに逃げてもいいのかな」|LEONIMAL


教材・資料集、指導案集、手引きなど

おうちでぼうさいをまなぼう!コンテンツ|名古屋市港防災センター
※チェックリスト、カルタ、ペーパークラフトなど多彩なコンテンツがあります。

防災教育ポータル|国土交通省
※防災教育に役立つ動画や各種教材がダウンロードできます。

まもるいのち ひろめるぼうさい(資料・指導案集)|日本赤十字社
※ページ後半に記載

防災ノート~災害と安全~(小中高校版)防災教育ポータル|東京都

小学生向けイツモ防災教材|埼玉県

防災学習ブック(小中高校版)ほか各種教材|明石スクールユニフォームカンパニー

地域における防災教育の実践に関する手引き|内閣府(防災担当)


体験イベントの様子

体験イベントの様子については、下記でご紹介していますので、教材やゲームの使用イメージを確認したい方はぜひご覧ください。

防災ゲームDay2016実施レポート

防災ゲームDay2017実施レポート

防災ゲームDay2018実施レポート

防災ゲームDay2019実施レポート

防災クイズ&ゲームDay2020(防災教育わいわいミーティング)実施レポート

防災クイズ&ゲームDay2021実施レポート

防災クイズ&ゲームDay2022実施レポート

防災クイズ&ゲームDay2023実施レポート

防災クイズ&ゲームDay2024実施レポート

【報告】都立公園で3年ぶりとなる「防災キャラバンin六仙公園(2023)」開催、親子連れを中心に約600名が参加

2023年3月19日(日)、都立六仙公園(東久留米市)で、3年ぶりとなる「防災キャラバンin六仙公園」が開催されました。本協会は都立六仙公園指定管理者(西武・武蔵野パートナーズ)構成員の一員として実行委員会に参加し、当日は防災クイズや防災グッズ紹介、廃ダンボールを活用したフリースペース、防災・減災クイズスタンプラリー等を担当しました。

天候にも恵まれ、会場には近隣住民など親子連れを中心に約600名が参加しました。参加した児童・保護者からは「ダンボールベッドは初めて体験したが、思っていたよりずっと快適だった」、「身近な公園で防災について学べる機会があるのは嬉しい」、「楽しかったのでまたやってほしい」といった声をたくさんいただきました。

防災キャラバンFacebookページ でもこれまでの取り組みなどが掲載されていますので、併せてご覧ください。 

【終了】防災ゲームDay2019 in そなエリア東京&災害支援車両展示|7月7日(日)

※このイベントは終了しました

防災教育に関するゲームや教材を体験しよう!!

2016年、2017年、2018年に引き続き、東京臨海広域防災公園管理センター、本協会主催で防災体験学習施設「そなエリア東京」を会場に下記のイベントを開催します!さまざまな防災教育に関するゲームや教材を体験することができます。

小さなお子さんや親子連れの方はボードゲームや各種体験プログラムで楽しく防災を学ぶことができます。教職員・学校関係者、防災関係団体、行政関係の方など防災教育に関わる方々は、レクチャールームで行われる体験会で実際にゲームや教材を用いた指導方法などを学ぶことができます。

イベント概要

名 称 : 防災ゲームDay 2019 in そなエリア東京

日 時 : 2019年7月7日(日) 10:00~16:00

会 場 : 東京臨海広域防災公園そなエリア東京
(アクセス:ゆりかもめ「有明」駅徒歩2分)アクセスマップはこちら

内 容 : 防災ゲーム、教材、資料の展示及び体験型講座

参加費 : 無料

申 込 : 申し込みは不要です。
      体験会は先着順で2~30名が定員となります。

主 催 : 東京臨海広域防災公園管理センター
      一般社団法人防災教育普及協会

協 力 : 防災教育チャレンジプラン実行委員会
      災害救援ボランティア推進委員会 

後 援 : 東京都教育委員会

イベント当日チラシ・タイムテーブル

体験会及び出展・紹介教材の一覧
(体験会・展示教材は変更となる場合があります)

(1)体験・展示紹介<10:00~16:00>2階レクチャールームほか

こちらの防災ゲームやプログラムは、開発された方々から直接、説明を受けながら体験することができます。

◆四季を通じて楽しめる児童館の防災プログラム(上富田ふれあいルーム)
 ★防災教育チャレンジプラン2018 防災教育大賞受賞団体★
 11:00~ 小学生に大ウケ!新聞紙で遊ぼう!
 13:30~ 大人の知恵か、子どもの発想力か!ダイパーバッグ活用法

◆津波からの避難計画検証+防災教育のための「キツネを探せ!体験講座」
 (一般社団法人子ども安全まちづくりパートナーズ)
◆ダイレクトロード「海辺のマンション」(樋口貴洋・神戸市消防局)
◆ひなんくんれんゲーム(NPO北海道防災教育研究センター赤鼻塾)
◆災害医療クエスト&災害医療タッチの利用方法(産業技術総合研究所)
◆道路啓開疑似体験ツールどっかん!!
 (名古屋大学どっかん開発チーム ※問い合わせ:日本ミクニヤ株式会社)
◆災害想定ゲームKIZUKI(NPO法人高齢者住まいる研究会)
◆市街地火災避難リスク・コミュニケーションワークショップ
 (東京大学大学院工学系研究科廣井研究室)
◆自衛隊災害派遣カードゲーム
 (自衛隊災害派遣カードゲーム制作委員会/合資会社インク)
◆災害発生!さぁどうする!?
 (諏訪清二 防災学習アドバイザー・コラボレーター 、神戸学院大学現代社
  会学部非常勤講師/株式会社明石スクールユニフォームカンパニー)
◆ラグーサ共和国(個人制作)
◆防災教育教材「避難行動訓練EVAG(豪雨災害編)」
 (国土防災技術株式会社)
◆防災クイズカルタ(法政大学チームオレンジ)

(2)展示紹介 <10:00~16:00>1階エントランス、2階踊り場

 以下の防災ゲームや教材は、自由に展示閲覧、体験することができます。◆マークの教材は、開発者の方から当日説明を受けることができます(時間帯によってはお待ちいただく場合があります)。◇マークの教材については、後述する「防災ゲームコンシェルジュ」にご相談ください。

◇防災パネルシアターwedo合同会社・ホイクリー)
◇災害インバスケット(株式会社インバスケット研究所)
◇防災学習ブック、かるた他(株式会社明石スクールユニフォームカンパニー)
◆まちのBOSAIマスター(NPO法人高齢者住まいる研究会)
◇災害そなえトランプ(株式会社ビバリー)
◆逃げ地図ワークショップ、安全行動トレーニング大地震編
 (一般社団法人子ども安全まちづくりパートナーズ)
◇減災アクションカードゲーム
 (東北大学グローバル安全学トップリーダー育成プログラム)
◇このつぎなにがおきるかな?「すいがい編・つなみ編」「どしゃさいがい編」
 (防災教育ポータル|国土交通省)
◇小中学生向けマイ・タイムライン~逃げキッド~ほか(下館川河川事務所)
◇カンカン塔のみはりばん(TOA株式会社)
◇ワークショップ「経験したことのない大雨 その時どうする?」(気象庁)
◆学校向け教材「トランプで学ぶ自助・共助・公助」(防災教育普普及協会)
◆学校向け教材「避難誘導に協力しよう!」(防災教育普及協会)
◆防災学習ツール(東京臨海広域防災公園)
◇教科横断型の防災教育キット(神戸学院大学防災・社会貢献ユニット )
◇障がい者の災害対策チェックキット
 (国立障害者リハビリテーションセンター)
◆災害情報&コミュニケーション演習-DICE(ダイス)-
 (災害救援ボランティア推進委員会)
◇『被災』疑似体験ワークツール-SaTa-Sen(サタセン)-(みえ防災市民会議)
◆帰宅困難者支援施設運営ゲーム KUG
 (東京大学大学院工学系研究科廣井研究室)
◇紙ぶるるほか「ぶるるくんのじこしょうかい」より(名古屋大学福和研究室)
◇災害対応カードゲーム教材「クロスロード」(チームクロスロード)
◇防災すごろくゲーム「GURAGURA TOWN」(NPO法人プラス・アーツ)
◇防災カードゲーム「なまずの学校」(NPO法人プラス・アーツ)
◇防災カードゲーム「シャッフル」(NPO法人プラス・アーツ)
◇避難所運営ゲーム「HUG」(静岡県)
◇災害状況イメージトレーニングツール「目黒巻」
 (東京大学生産技術研究所目黒研究室)
◆学校向け教材「うさぎ一家の防災グッズえらび」(防災教育普及協会)
◆学校向け教材「災害状況を想像する力を身につけよう」(防災教育普及協会)
◆学校向け教材「災害時のコミュニケーションを学ぼう」(防災教育普及協会)
◇学校向け教材「災害時のトイレアクションを学ぼう!」
 (NPO法人日本トイレ研究所)
◇防災教育用カードゲーム「ぼうさいダック」
 (一般社団法人日本損害保険協会)
◇防災教育プログラム「ぼうさい探険隊」(一般社団法人日本損害保険協会)
◇防災教育教材『カードで学ぶ非常持出袋』
 (神戸学院大学防災・社会貢献ユニット )
◇iPad防災教育アプリ「スキナのセレク島」シリーズ
 (パステルハートプロジェクト)
◇「地域における防災教育の実践に関する手引き」(内閣府防災担当)
◇東京防災及び防災ノート小学校~高校版(東京都)

特別プログラム

当日は防災について楽しみながら学べるスタンプラリーや、専門家による特別講義、イチオシの防災ゲームや教材の体験会、指導者向けの講習、防災ゲームコンシェルジュによる教材紹介など、特別プログラムを予定しています。詳しくはこちらのホームページをご覧ください。
 

スタンプラリー

防災・減災スタンプラリー(シャチハタ株式会社/東北大学)

小学校の体育館や実際の避難経路で、スタンプラリーをおこないながら、防災・減災の知識を学びます。 スタンプをおしながら避難経路を回り、楽しく防災・減災の知識を学ぶことができます。 スタンプラリー内のクイズを通じて、災害への備え・被害を低減させるための行動を自分で考え、実践する力を育てることができます。-シャチハタ株式会社ホームページより-

https://www.shachihata.co.jp/stamprally_service/product/disaster_prevention.html

 

特別講義 <12:45~13:15>2階レクチャールーム

「首都直下地震の備え」
( 講師:東京大学地震研究所教授・防災教育普及協会会長 平田直 )

最新の研究成果に基づく、首都直下地震の様相や対策について学ぶことができます。

自衛隊等 災害派遣車両展示 <10:00~16:00> 会場入口

「自衛隊災害派遣カードゲーム」にも登場する災害派遣車輌の特別展示です。災害支援での役割や機能を、実際の車両を見ながら学ぶことができます。
(協力:防衛省自衛隊東京地方協力本部ほか)

【展示予定車両】
・自衛隊車両 3 1/2t ダンプ
・自衛隊車両 野外炊具1号(22改)
・警視庁 車両
・NTT、ドコモ、KDDI、ソフトバンク 各社車両

写真:野外炊具1号(22改)

防災ゲームコンシェルジュ <10:00~16:00> 2階ブース

実施環境や実践上の課題に応じてオススメの防災ゲームや教材を紹介します。学校・家庭・地域での利用方法やその他防災教育全般についてなんでもお気軽にご相談ください。

防災ゲームコンシェルジュ : 
 一般社団法人防災教育普及協会 教育事業部長
 宮﨑 賢哉(災害支援・防災教育コーディネーター/社会福祉士)

※ご相談は先着順に承りますが、対応にお時間をいただく場合もございます。
※当日、展示・紹介していないゲームや教材についてのご相談も承ります。

当日、コンシェルジュカウンターで配布する各種資料は、事前にダウンロードして当日お持ちいただくことができます。より詳しく相談したい方はご活用ください。

出展の申し込みについて<終了しました>

※2019の出展者募集を終了しておりますが、資料はご覧いただけます。
 次回以降の出展をご検討される際にご活用ください。

防災ゲームDay2019でブース出展や体験会の実施、資料配布等をご希望の個人・団体の方は、下記の出展者向け案内をご確認ください。

お申込みは、申請様式をダウンロードしていただき、下記メール添付またはFAXで事務局までお送りください。

メール: info(アットマーク)bousai-edu.jp
FAX: 03-3556-8217

【会員レポート】消防設備士として「防災教育」を実践|静岡県


【会員レポート】では、本協会会員の皆さまから寄せられた防災教育実践報告などをご紹介しています。掲載をご希望の方は、事務局まで情報をお寄せください。また、レポートを掲載された方へのご相談や講師派遣依頼につきましても、事務局までお気軽にお問い合わせください。



情報提供者: 岡村 智樹 様(樹実防災株式会社)/個人正会員 
ご連絡先: kun7korobi8oki (アットマーク) gmail.com
情報提供日:2019年4月24日
タイトル:消防設備士として「防災教育」を実践

※本レポートは『地域における防災教育の実践の手引き(内閣府・防災教育チャレンジプラン』(PDF/内閣府ホームページ)で示される準備・実践・継続の各段階に合わせて情報提供いただきました。

【準備の段階】

▼実施(依頼)の経緯、きっかけ

私は三十余年間、消防用設備の点検等を通じて、様々な事業所にて「防災訓練」を実施してきました。

その中で思ったのは、小学校や中学校での防災訓練時に私が子供の頃経験した防災訓練内容と然程変化がなかった事でした。しかし近年火災を含む災害が多く、子供たちのような「弱者」が被害に遭うケースを見逃すことが出来ませんでした。

そこで消防用設備等の仕事の傍ら地域の消防団等の活動を通じて学んできたことを、今の子供たちに伝える事により将来大人になったときに地域活動等で役に立ててもらえたらどんなに素晴らしい事なのかと思い始めることにしました。

【実践の段階】

▼実施している内容

① 人の生命が誕生してからの「火の歴史」を通じて、火の大切さや火の怖さを伝えています。人はどうやって「火」を手に入れ活用したのか。それを応用し戦争の武器や原子力発電所爆発等による人や環境への影響を話しています。

② 小学校PTA活動をしていた私は、東日本大震災を経験した宮城県の山下第二小学校と交流があり、当時の校長先生から頂いた被災した校内外の写真数枚を使い、先生の言葉を頂きながら津波の怖さを伝えています。

③ 災害に関する映像を見てもらいます。日本国内において、子供教育に関する防災ビデオ等は非常に少ないため、独自に資料を集めています。例えば、台風等による豪雨で電線が切れるとどうなるか?川で遊んでいると上流から鉄砲水が流れてくると、どのように増水するのか?等です。この映像は実際に感電したり川に流される映像がありますので、事前に学校側と協議して「R15」仕様に編集したものを子供に見せています。

④ 消防用設備等を知る事で、安心感を持たせるために「実験」をします。消火器を子供の目の前で分解して中身を見せ、加圧用ガスを動作させて密封容器の破裂を想像させます。粉末薬剤にも触れてもらい、放射した時に視界が遮られる事を伝えています。スプリンクラーの放出口に膨らませた風船を繋ぎ、バーナーで実際に放出口を動作させます。どのくらいでスプリンクラーが動作し、どのくらい水が出るのかを伝えます。誘導灯にも種類があることを話し、仮設でコンセントに繋いで点灯したものを抜く事(停電)するとどのように付くのか?など、消防設備士の資格を持っている知識を生かしながらお話をしています。

⑤ 「率先避難者たれ!」を伝えます。パニック時における人間の行動学を、子供たちに分かりやすくかみ砕いてお話をします。

⑥ 私は、東日本大震災の時に東京他内で大地震を経験しました。その後の様子(計画停電や物資の不足など)を話します。避難所の様子や海外での避難所の様子を説明し、子供たちや一緒に参加されている大人達に今の地域社会での限界を知ってもらいます。最後に「平常時だからこそ出来る事」と言って終了となります。

毎回、以上の内容で与えられた時間や集まる予定の方々の性別や年齢層によりアレンジしながら実施しています。例えば子育て世代が多い、高齢者が多い、お役所の方が多い等です。事前打ち合わせの時に、古地図を閲覧したり、会場付近を歩いて肌で地域を感じたりもします。

▼参加者の反応

とにかく皆様真剣になります。見るもの聞くものが真新しいのもあると思いますが、終了した後の「質問コーナー」が皆様にとって有意義な時間だと思います。

毎回一番反応が良いのが、「実験」です。腐食した消火器が何故危険なのか。スプリンクラーの放水を聞いて「慌てる事がない」事を知った。誘導灯の見方が分かった等きりがありません。津波の影響がある地域では、「堤防の高さや避難タワーを高くすることより、皆様の心の堤防を高くして下さい」に、納得されています。

【継続の段階】

▼課題に感じていること

私は、NPO等の活動ではなく、自分の仕事(消防用設備等の工事やメンテナンス)をしながら企画・打ち合わせ(現地含む)・資料作成をしています。よって講演活動に関しては有料にしている事です。

情報収集については、各地の防災チームさんや海外の防災関係者と少し繋がりがありますので情報の更新や新ネタ等には助けられています。また、地元の大学の先生等と、要支援者宿泊型防災訓練の企画運営や近所の動物病院院長の「ペット避難」提唱者の方々のお力添えも非常に助けられています。

▼これからの期待や展望

「防災教育は子供から」

私は20年以上前から思い続けていました。今は子供でも20~30年経つと、立派な地域社会の成人です。その時に「防災の心」を持った人間となり、またその方をサポート出来るような防災に対して「強い心」を持てる子供を一人でも多く育成したいと思っています。

防災は決して火災や地震・津波、噴火だけではないと思います。人々に「災い」があることを指します。その災いに対して、直ちに行動出来る方の育成でもあるのです。

「パニック時の行動学」では、約1割程度の人しか正常に直ちに行動を起こす事しかできず、残りの大多数は何も出来ないどころか我を忘れてしまう方もいるのです。 それらを「平常時」に少しでも多くの子供たちにお伝えしたい。それが私の理念です。


【資料公開】コドモ・ワカモノまちing主催「防災がっこう」講義録

2018年12月23日(日)、東京臨海広域防災公園・そなエリア東京でコドモ・ワカモノまちing主催『子どもの命を本気で守る!「防災がっこう@そなエリア東京」が開催され、宮﨑事務局長が登壇しました。

イベントについては、下記ホームページをご覧ください。

http://www.k-w-m.jp/6289

講義内容をまとめたレポートをPDFデータで公開しています。各学校、地域での防災教育実践にお役立てください。

▼「防災がっこう@そなエリア東京」2018.12.23
3限目 防災ゲームで防災をもっと身近に! 講義録<PDF>

【終了】防災ゲームDay2018inそなエリア東京|7月7日(土),江東区

このイベントは終了しました

 

防災教育に関するゲームや教材を体験しよう!!

2016年、2017年に引き続き、東京臨海広域防災公園管理センター、本協会主催で防災体験学習施設「そなエリア東京」を会場に下記のイベントを開催します!さまざまな防災教育に関するゲームや教材を体験することができます。

小さなお子さんや親子連れの方はボードゲームやAR(拡張現実)、VR(仮想現実)を用いたゲームなどで楽しく防災を学ぶことができます。教職員・学校関係者、防災関係団体、行政関係の方など防災教育に関わる方々は、レクチャールームで行われる体験会で実際にゲームや教材を用いた指導方法などを学ぶことができます。

地震に関する特別講義や、防災ゲームコンシェルジュによる防災教育実践に関する相談対応なども行います。

【更新情報】

2018年6月05日(火)
 ・防災教材活用ガイドチャート、実践サポートシートを公開しました。
 ・防災教育プログラムづくりワークシートを公開しました。

2018年5月28日(月)更新
 ・体験会、展示の出展者一覧を掲載しました。
 ・チラシを最新版に更新しました。

 

◆イベント概要

名 称 : 防災ゲームDay 2018 in そなエリア東京

日 時 : 2018年7月7日(土) 10:00~16:00

会 場 : 東京臨海広域防災公園そなエリア東京(アクセス:ゆりかめも「有明」駅徒歩2分)
      アクセスマップ

内 容 : 防災ゲーム、教材、資料の展示及び体験型講座

参加費 : 無料

申 込 : 申し込みは不要です。体験会は先着順で2~30名が定員となります。

主 催 : 東京臨海広域防災公園管理センター、一般社団法人防災教育普及協会

協 力 : 防災教育チャレンジプラン実行委員会、災害救援ボランティア推進委員会 

後 援 : 東京都教育委員会、江東区

 

◆イベントチラシ(2018年6月6日更新)

防災ゲームDay2018出展一覧とタイムテーブルをダウンロード

 

 

◆体験会及び出展の一覧

(1)体験会 <10:00~16:00>2階レクチャールーム

・ぼうさいカルタ(法政大学チーム・オレンジ)
・津波からの避難計画検証+防災教育のための「キツネを探せ!体験講座」
 (一般社団法人子ども安全まちづくりパートナーズ)
・ダイレクトロード「内陸の町」(樋口貴洋・ゲーム開発者)
・ツクモル探検隊(ツクモル)
・ひなんくんれんゲーム(NPO北海道防災教育研究センター赤鼻塾)
・災害医療クエスト&災害医療タッチの利用方法(産業技術総合研究所)
・EVAG豪雨災害編(国土防災技術株式会社)
・復興まちづくりゲーム(東京大学大学院工学系研究科廣井研究室)
・防災×宝さがし(国土防災技術株式会社・RoundTable共同企画)

(2)展示紹介 <10:00~16:00>1階エントランス、2階踊り場ほか

・ラグーサ共和国(清水鉄矢・ゲーム開発者)
・そなえるドリル、そなえるカルタ(三菱地所レジデンス株式会社)
・VR避難体験(株式会社理経)
・MAPed Games(NPO法人高齢者住まいる研究会)
・減災アクションカードゲーム(東北大学グローバル安全学トップリーダー育成プログラム)
・このつぎなにがおきるかな(国土交通省)
・小中学生向けマイ・タイムライン~逃げキッド~ほか(下館川河川事務所)
・カンカン塔のみはりばん(TOA株式会社)
・気象庁ワークショップ「経験したことのない大雨 その時どうする?」(気象庁)
・<準備中>(中央大学チーム防災ほか)
・学校向け教材「トランプで学ぶ自助・共助・公助」(防災教育普普及協会)
・学校向け教材「避難誘導に協力しよう!」(防災教育普及協会)
・防災学習ツール(東京臨海広域防災公園)
・教科横断型の防災教育キット(神戸学院大学防災・社会貢献ユニット
・障がい者の災害対策チェックキット(国立障害者リハビリテーションセンター)
・災害情報&コミュニケーション演習-DICE(ダイス)-(災害救援ボランティア推進委員会)
・『被災』疑似体験ワークツール-SaTa-Sen(サタセン)-(みえ防災市民会議)
・逃げ地図ワークショップ(一般社団法人子ども安全まちづくりパートナーズ)
・減災まちづくりMAPワークショップ(東京大学工学部 廣井研究室)
・帰宅困難者支援施設運営ゲーム KUG(東京大学大学院工学系研究科廣井研究室)
・ジュニア向け災害医療教材「災害医療クエスト」(産業技術総合研究所)
・紙ぶるるほか「ぶるるくんのじこしょうかい」より(名古屋大学福和研究室)
・防災教育教材「避難行動訓練EVAG(豪雨災害編)」 (国土防災技術株式会社)
・災害対応カードゲーム教材「クロスロード」(チームクロスロード)
・防災すごろくゲーム「GURAGURA TOWN」(NPO法人プラス・アーツ)
・防災カードゲーム「なまずの学校」(NPO法人プラス・アーツ)
・防災カードゲーム「シャッフル」(NPO法人プラス・アーツ)
・避難所運営ゲーム「HUG」 (静岡県)
・災害状況イメージトレーニングツール「目黒巻」(東京大学生産技術研究所目黒研究室)
・学校向け教材「うさぎ一家の防災グッズえらび」(防災教育普及協会)
・学校向け教材「災害状況を想像する力を身につけよう」(防災教育普及協会)
・学校向け教材「災害時のコミュニケーションを学ぼう」(防災教育普及協会)
・学校向け教材「災害時のトイレアクションを考えよう」 (NPO法人日本トイレ研究所)
・幼児向け防災教育用カードゲーム「ぼうさいダック」(一般社団法人日本損害保険協会)
・小学生向け防災教育プログラム「ぼうさい探険隊」(一般社団法人日本損害保険協会)
・防災教育教材『カードで学ぶ非常持出袋』(神戸学院大学防災・社会貢献ユニット )
・iPad防災教育アプリ「スキナのセレク島」シリーズ(パステルハートプロジェクト)
・「地域における防災教育の実践に関する手引き」(内閣府防災担当)
・東京防災及び防災ノート小学校~高校版(東京都)

 

◆専門家による特別講義&防災ゲームコンシェルジュ

当日は防災ゲームや教材、プログラムの体験に加えて専門家による特別講義や防災ゲーム、教材、プログラムに関するコンシェルジュカウンターの設置を行います。防災ゲームや教材をより有効に活用するための知識習得から気軽な相談まで対応します。

 

(1)特別講義 <12:45~13:15>

『首都直下地震に関する短時間の特別講義です。』

講師 : 一般社団法人防災教育普及協会会長・東京大学地震研究所教授
     平田 直

※席に限りがございます。

 

(2)防災ゲームコンシェルジュ <終日>

『実施環境や実践上の課題に応じて、オススメの防災ゲームや教材を紹介します。』

コンシェルジュ : 一般社団法人防災教育普及協会事務局長・防災教育コーディネーター
          宮﨑 賢哉

※ご相談は先着順に承りますが、対応にお時間をいただく場合もございます。
※当日、展示・紹介していないゲームや教材についてのご相談も承ります。

当日、コンシェルジュカウンターで配布する各種資料は、事前にダウンロードして当日お持ちいただくことができます。より詳しく相談したい方はご活用ください。

 

【終了】八国山サバイバル防災Day|2月17日(土)東村山市

※このイベントは終了しました。

 イベントレポートは こちらの記事  をご覧ください。

 

『火、おこせる?』『マキ、われる?』、『ねどこ、作れる?』
冬の八国山でポカポカ防災体験!

本協会が構成員となっている都立公園指定管理者「西武・狭山丘陵パートナーズ」主催、東村山市・所沢市等が後援する体験型防災イベント『八国山サバイバル防災Day』が2018年2月17日(土)10:30から、八国山緑地で開催されます。

をテーマに、薪割りや火おこし、焚き火、身近なものを使った保温体験など「心と体があったまる」様々な防災体験ができます。スタンプラリーで防災グッズももらえますので、実際に火を扱う寒い時だからこその防災イベント、ぜひ体験してみてください。

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イベント名 八国山サバイバル防災DAY
主催者名 西武・狭山丘陵パートナーズ
開催場所 八国山緑地(アクセスマップ
お問合せ先 Tel 042-393-0154(都立狭山公園パークセンター)
公式サイト 八国山緑地|狭山丘陵の都立公園
開催日時

2018年2月17日(土) 10時30分~14時00分
※東村山消防署による体験コーナーは午前中までとなります

費用 無料
後援・協力 後援:東村山市、東村山市福祉協議会、東村山市教育委員会、所沢市
協力:東村山消防署、東村山警察署、八国山たいけんの里、東村山ボランティアセンター、東村山災害スタボラ会、東村山市防災安全課