活動実績

都内保育園の新入職員研修、災害時の課題と解決策発見を支援

都内の社会福祉法人が運営する保育園の新入職員研修を担当しました。

冒頭に園児や幼児でも楽しみながら安全行動を学べる防災教育教材「ぼうさいダック」を使った準備運動を行いました。東日本大震災当時の保育園の対応を記録した映像資料「3.11その時保育園は」の一部を視聴し、平時からの訓練、保育士としての心構えについて理解していただきました。

引き続き、ワークショップで地震災害が発生した場合に心配なことや不安なことを書き出してもらい、保育園の災害対応フローに基づく講義を踏まえ、解決策や予防策も考えてもらいました。 課題及び解決策は、災害発生(今回は園児が午睡中、5歳児クラスのみホールで遊び中の地震)から30分以内、3時間以内、3日間以内という大きな3つの時間軸で検討しています。

園の防災マニュアルを前提としますが、今回はあえてマニュアルを使わず、参加者自身の知識や経験に基づいて考える機会となりました。 

そなエリア東京で防災教育体験セミナー、多様な参加者が防災教育を学ぶ

国営・都立東京臨海広域防災公園『そなエリア東京』で、防災教育体験セミナー『地震発生から72時間を生き残る!防災教育を体験しよう』を開催しました。本セミナーは一般社団法人防災教育普及協会が昨年10月に実施した『第1期防災教育指導者育成セミナー地震編』のフォローアップセミナーとして企画したものです。セミナーには、教育委員会、教員、民間企業、防災に関する有識者・研究者、社会福祉協議会職員や防災士・防災ボランティア、主婦、親子連れなど、多彩な方々が42名参加されました。

 

冒頭に弊会の宮崎事務局長より、これまで防災教育実践での”失敗事例”を取り上げながら、実践するうえで気をつけて欲しいポイントについての講義と、防災教育教材を用いたアイスブレイクを行いました。

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都内の特別支援学校で被災後の健康維持をテーマに体験学習

弊会では、特別支援学校や盲学校、福祉施設等で児童生徒・利用者の特性に配慮しながら行う防災教育や防災体験学習にも積極的に取り組んでいます。

昨年に続き、都内の特別支援学校で3年生を対象とした防災体験学習を行いました。同校では就職活動に力を入れており「卒業する生徒が社会人として同僚やお客様と一緒にいるとき、自分だけでなく周りの人も助けられるようになって欲しい」という先生方の想いを受けての実施となりました。

被災後の「食事・水」、「トイレ」、「マイスペース(プライベートスペース)」づくりについて、90分という限られた時間ではありましたが、それぞれ実際に身近にあるもので工夫しながら体験してもらいました。参加した生徒は「ダンボールでトイレが作れるなんて考えてもいなかった!」、「ダンボールとブルーシートがあるだけで、安心して休める場所がつくれた」といった意見がありました。ご担当の先生や見学されていた先生も「生徒がこんなに楽しそうに体験してくれるとは思わなかった」、「自分で考えて行動するプログラムは、卒業した後にも役立つと思う」といったご意見をいただきました。

  

都立公園管理所で災害図上訓練を実施

弊会が指定管理者構成員として関わっている都立公園で、スタッフの皆さんを対象とした災害図上訓練を行いました。同公園は複数の市町村に接する場所にあり、異なる市町村から避難者が来園する可能性があります。広域避難場所として、大火災等発生時に確実に避難者の安全を確保できるよう、園内でも特に安全なエリア、危険が想定されるエリアなどを視覚化しました。本研修の内容は、今後予定されている公園防災マップの基礎情報としても活用される予定です。


(市町村防災マップについての解説も行いました)

日本コープ共済生活協同組合連合会で平田会長が講演

2月7日14日の2日間で弊会会長の平田直(東京大学地震研究所教授、地震予知研究センター長)が日本コープ共済生活協同組合連合会の2016年度防災研修で講演されました。各日ともビデオ配信での参加者も含め定員100名で実施しました。

講演後の参加者からは、「首都直下地震は必ず発生する」、「HPで住んでいるところの揺れやすさを調べる」、「感震ブレーカー買いに行く」等の声がアンケートにていただき、講演をきっかけに防災意識が高まる機会になりました。

(写真 平田会長の講演の様子)

地域学校保健委員会で災害時の食とトイレの大切さを伝える|川口市

 

埼玉県内の小学校で行われた「地域学校保健委員会」で、小学生・中学生・保護者・教職員を対象とした防災講習を行いました。平成28年熊本地震における炊き出し事例に基づく食事や栄養管理の大切さ、首都圏における大規模災害時の救援物資や避難所に関する課題について説明したのち、特に重要な「トイレ」の備えについてNPO法人日本トイレ研究所によるワークショップ『災害時のトイレアクションを考えよう!』を実施しました。

 

 

参加した教職員、児童生徒からは「トイレの重要性についてはあまり考えたことがなかったが、話を聞いて備えが必要だと感じた」、「トイレはみんなが困る。今日の話し合いで、困っている人に何ができるかを考えることができた。実際に災害がおきたとき、行動できると思う」といった感想がありました。

地域教育連絡協議会で教職員・PTA・住民向け研修

 

東京都杉並区内の中学校で行われた地域教育連絡協議会で、災害対応カードゲーム教材「クロスロード」を用いた防災研修会を行いました。協議会には校区内の小中学校教職員やPTA、警察・消防関係者、自治会長(副会長)等、学校教育や防災に関わる方々が参加しました。

 

「クロスロード」では、災害時や防災活動で起こり得る様々な課題に対してYESかNOで意見を示すワークショップを通じて、判断に伴うジレンマや他者の意見の違い、普段からの備えの必要性などについて考えます。指導員からは「正解が分からない問いに直面した時は、持っている知識や過去の経験、価値観などが判断基準になります。防災教育や防災訓練を通じて、知識や経験を積み重ねることが判断の幅を広げ、生命や財産を守る行動につながります。日々の学習や訓練を大切にしてください。」といったコメントがありました。

参加者からは「いざという時だけでなく、普段からのコミュニケーションの大切さも学ぶことができた」、「自分の意見を言うだけでなく、相手の立場も考えて意見を聴くことも大切だと感じた」といった感想がありました。