活動実績

【報告】第5期防災教育指導者育成セミナー気象災害編を開催しました


2019年6月22日(土)、東京大学地震研究所で「第5期防災教育指導者育成セミナー気象災害編」を開催し、会員ほか55名の方が参加しました。

冒頭の開会挨拶では、平田会長より新潟・山形での地震についての説明があり、改めて災害への備え、防災教育の担い手の育成の重要性を強調されました。

第1講義は、東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター長の田中淳氏より「災害情報と避難行動」をテーマに行われました。

住民による避難行動のパターンや、避難行動のきっかけとなる「トリガー」、科学的な数値情報だけでなく避難行動には様々な要因が関わること等について具体的なデータを交えてご講義いただきました。

第2講義は、気象庁予報部予報課気象防災推進室防災気象官の高橋賢一氏より「気象災害について」をテーマに行われました。

気象庁による防災についての取り組みや災害情報の提供についてのご紹介がありました。また、住民自ら判断し行動することの必要性や、そのために求められる情報や防災教育等についてご講義いただきました。

休憩時間中には、会場内で事務局より気象災害(風水害)に関する教材について使用方法や事例をご紹介しました。

第3講義は、環境省大臣官房環境保健部環境安全課主査の石橋七生氏より「熱中症の予防教育について」をテーマに行われました。

特に災害時の活動等で想定される熱中症の原因や対策について、専門的な知見に基づきご講義いただきました。環境省で提供・公開している熱中症の予防教育に役立つ資料等についてもご紹介いただきました。

また、今期より新たに会員による事例報告を取り入れ、横須賀市立浦賀中学校長の丸瀬正氏より中学校における防災教育実践事例や、陸前高田市での修学旅行の様子などを、動画も交えながらご紹介いただきました。

続いて、実際に浦賀中学校の修学旅行を受け入れた側である、陸前高田市高田地区コミュニティ推進協議会副会長の武蔵野美和氏より、地域での防災教育実践事例についてご紹介いただきました。


参加者からは「なかなか聞くことができない話を聞くことができた、今後の防災教育に役立てていきたい」、「住民自身が判断できるように、気象情報などの理解を広めていきたい」、「事例報告で学校や地域の方による防災教育の具体的な事例を知ることができた」といった声がありました。