防災教育交流国際フォーラム
「レジリエントな社会構築と防災教育・地域防災力の向上を目指して」
仙台宣言
2015 年3月14日
防災教育はすべての防災対策の礎である。自然災害を乗り越える力は、過去の経験、先人の知恵を学び、家庭・学校・社会において協働で日頃から実践し育んでいくわたしたち一人一人の能力にかかっている。その力を組織的に高める試みが防災教育である。わたしたちは、防災教育を積極的に進め、自然災害から尊い命を一つでも多く救い、多くの人々と協力しながら厳しい状況を克服していかなければならない。
本日のフォーラムでは、日本と世界で防災教育に関わる多様なステークホルダーによる交流が行われ、様々な経験と教訓、および活発な発動が紹介された。災害を乗り越え復活する力を備えた「レジリエント」な社会を構築するために、地域ぐるみによる防災教育を通じた地域防災力の向上が必要不可欠であることが確認された。私たちは、国内外のネットワークをもとに以下の活動に取り組み、第3回国連防災世界会議で採択されるポストHFA(Hyogo Framework for Action;兵庫行動枠組)の推進に貢献していくことを宣言する。
1.国内外の被災地ならびに被災懸念地域と連携し、各学校や地域等での実践を支援し、経験を共有するとともに、学校防災・地域防災における研究者・実践者の人材育成を進める。
2.世界各国における自然災害リスクの軽減を念頭に、学校防災、地域防災に関して、東日本大震災を含む日本の大規模災害からの教訓を国際的に積極的に発信する。
3.ポストHFAにおいて、国連機関等が推進する「セーフスクール」の枠組みと連携し、国際的に展開可能な学校防災や地域防災に関する研究、実践、普及、高度化に貢献する。
4.レジリエントな社会の構築に向けて、「持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development: ESD)」との連携を図りつつ、災害アーカイブ等の震災記録の活用を含む、「地域に根ざした」全ての市民を対象とする防災教育モデルの開発、実践、普及、高度化を目指す。
以上
防災教育に関する仙台宣言は、下記からPDFファイルでダウンロードできます。
カテゴリ:トピックス